1.多くの地域に共通する問題点を以下に記します
〇急性期病床にも回復期や慢性期相当の患者さんが多く入院しています。
〇医療区分介護度1の方の転出先がなかなか見つかりません。
〇急性期病院と回復期・慢性期病院間では、互いのことをよく知らない状況です。
〇病院と在宅診療所・介護施設間では、互いのことをよく知らない状況です。
〇地域包括ケアシステムに中心的役割を有している地域包括支援センターやケアマネジャーは各市町に所属しており、行政区を超えた活動が難しい状況です。しかし、患者は各行政区を超えて移動しているのが現実です。
〇各市町により介護分野への関わり方が異なっています。
〇地域包括支援センターやケアマネジャーは、医療内容の理解に個人差が大きい状況です。
 
2.湘南西部医療圏における問題点として以下の点が挙げられています
〇当医療圏の急性期医療は、救急を含め主要疾患の医療圏内完結率は90%以上と県内でも極めて高い一方で、急性期医療を終えた患者さんの転院転出には苦慮しています。
〇当医療圏の急性期病院の平均在院日数は15.2日であり、県内平均13.8日よりも長い状況です。(平成28年調査)

(画像クリックで拡大表示)

〇医療区分1の患者さんの退院困難率は、県全体で48%であるのに対し、当医療圏では68%と高率です。(平成29年調査)
〇病診連携は進んでいますが、医療・介護連携はMSWとケアマネジャー個人の力量に依存しています。

(画像クリックで拡大表示)